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門田 浩史*; 新 大軌*; 坂井 悦郎*; 堀口 賢一
no journal, ,
再処理施設から発生する低レベル放射性廃液は、環境規制物質に該当する硝酸性窒素である硝酸ナトリウム(Na)を含む。環境負荷低減の観点から、廃液中に含まれる硝酸Naを炭酸Naに転換する技術開発を実施しており、本件は、炭酸Naを主成分とする低放射性廃液の固化技術開発の一環として実施した。ジオポリマー固化法は、メタカオリン(AlO・2SiO)等をアルカリ性溶液と混合し重合させる方法であるが、アルカリ性溶液に炭酸Naを使用したデータは少ない。本試験では、アルカリ刺激剤として炭酸Naを使用しジオポリマー固化体が作製できるか検討した。固化体は、メタカオリンと同様の組成を持つスラグ微粉末(BFS)とフライアッシュ(FA)を混合した粉体に炭酸Na水溶液を添加し混合し、作製した。水粉体比は質量比0.5とし、粉体中のFAの割合をパラメータとし試験した。FA0%及びFA25%では、固化体が作製できたが、これ以上FA割合を上げると、固化体が作製できない。発熱曲線を作成したところ、FAを添加していない試料では、練り混ぜ後100時間後に発熱ピークが確認できたが、FAを添加することで、このピークは小さくなった。固化体の作製には、この発熱ピークを持つ反応が重要であることが示唆された。